首の付け根から胸に向けて8センチくらい下、胸の正面ど真ん中のところに最近ホクロがあることに気がつきました。
昔からあったっけ?いや、なかったはず。
全然覚えてないのですが、ここ半年とか数ヶ月の間にその存在に気づき、もちろんほったらかしにしていました。
しかしその小さく平たい黒い点であったホクロが、ここのところ盛り上がってきて、黒ゴマみたいなものが胸の真ん中に付いている状態になっていました。
それでもほったらかしていましたが、ふと「皮膚ガンかもしれない」という思いにかられ、そんなふうに疑い始めると、急にものすごく怖くなって、ファミリー・ドクターに診てもらうことにしました。
ドクターには「いつ頃からできたのか」「痒みはあるか」と聞かれ、私は「ここ何ヶ月かの間だけどはっきり覚えてない」「痒くない」と答えました。
ドクターは「ちょっと見せて」と間近で診た後、すぐに
「これ、死んだ細胞。ホクロでもないし、かさぶたみたいなもんだよ」と私を安心させてくれました。
そして「ちょっとそこに横になって」と私を寝台に寝かせ、ピンセットみたいなものでその「死んだ細胞」をもぎ取ってくれました。
あまりにあっさり片付いたので、拍子抜けしましたが、ホッとしました。
「皮膚ガンかと思ってました」と私が言うと、ドクターは「皮膚ガンはピンセットで切り取れないわよ」と陽気に笑って答えました。
皮膚ガンかそれに類する深刻な何かだと思い込んでいたため、拍子抜けしたことも相まって、死んだ細胞がどうしてこんな形になるのかについて聞くのを忘れました。
私、毎日お風呂に入ってるんだけどな。
カナダでは健康上の問題があると、それがどんな問題であれ、まずファミリー・ドクターのところに行き、診てもらいます。
そして専門医が必要な場合はそこから紹介されるという形を取ります。
私のファミリー・ドクターは女性で、私より15歳以上は確実に年上で、もう20年以上お世話になっています。
彼女は次男を私の体内から取り上げてくれたお医者さんでもあります。
普通は出産の時は専門のお医者さんにお産を頼むようですが、私のドクターはお産も取り扱えるので、オールマイティーな女医さんです。
私は健康だけが取り柄というか、この20年間、病院に行くことはほとんどなく、今回もファミリー・ドクターとは久しぶりの対面でしたが、70歳近くなったと思しき今も、キビキビと働いてらして、感銘を受けました。まだまだ引退しないでほしいなー。
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